2010年春のおすすめアニメ。
今まで見た中で一番好きなアニメを聞かれたらわたしはこの四畳半神話大系を激推しします。
『四畳半神話大系』はどんなアニメ?
四畳半神話大系のあらすじ
大学三回生の「私」は、薔薇色のキャンパスライフを夢見ながらも無意義な2年間を過ごしてきた。
入学した時に数あるサークルの中からテニスサークルを選ぶが、会話も出来ずに居場所を失くしていく。そこで同じ様な境遇の小津と出会い、サークル内外で人の恋路を邪魔をする「黒いキューピット」の悪名を轟かせることに。
小津と出会わなければ黒髪の乙女と薔薇色の人生を送っていたに違いない! もしあの時違うサークルを選んでいたならば……。
四畳半神話大系公式HP・1話あらすじより抜粋
京都を舞台とした大学生のおはなし

主人公「私」が薔薇色のキャンパスライフを目論むも悪友の「小津」とともに不毛で無意義な大学生活を送る。
もし主人公「私」が1年生の時、今のサークルではなく別のサークルに入ってたならどうなっていただろうか―――。
という話が12話ほど続きます。
ちなみに小説だと4話分しかないので、アニメだと実質8話追加されているようなものです。お得。
元は森見登美彦さんの小説ですが、小説をそのまま台本にしているのではないかというほど主人公がものすごい勢いで語るアニメです。
この記事で引用している部分もほぼ全て主人公が十秒程度でしゃべっている台詞である。
主人公の名前は出てこず、『私』『あなた』『先輩』などと呼ばれている。
自然な流れでこれはすごい。
最初の1話だけだと「なんだこれ?」と観るのをやめてしまう人も多いそうですが、何話か見ることで味を占めていくような構成のアニメです。
各所に様々な伏線がちりばめられており、最終話に近づくにつれて少しずつ回収されていきます。
ちなみに10年も前の作品なので公式予告PVもyoutubeからなくなってました。もう10年前なのか……。
四畳半神話大系のおすすめポイント
京都を舞台にした大学生の物語
私はピカピカの大学一回生、幻の至宝といわれる薔薇色のキャンパスライフへの扉が今ここに無数に開かれていることを目の当たりにし興奮半ば悶々としていた。
―――――そう考えていた私は手の施しようのない阿呆だった。
(四畳半神話大系一話より抜粋)
この作品で京都が好きになりました。そりゃもう新婚旅行先が京都になるくらい。
鴨川デルタや蹴上など地元の大学を中心とした場所が舞台になっており、ちらほらと実際にある地形や名称がでてきます。
わたしも小説を片手に旅行をしたものです。鴨川デルタはいろいろなアニメや作品でも出てきますが、行ったときはだいぶ感慨深かったです。
主人公「私」と悪友「小津」の関係性
木屋町まで逃げ切った私は息を整え歩いていると民家の軒下から怪しげな妖気を垂れ流している老婆が私をとらえた。
その得体のしれない妖気には説得力があり、私は論理的に考えた。
これだけの妖気を無料で垂れ流している人物の占いが当たらないわけがないと。
(四畳半神話大系一話より抜粋)
抜粋箇所からもわかるように主人公の「私」は非常に論理的(?)な人間であるが、プライドと理想は高く非活動的で社交性の低い地味な青年でもある。
悪友の「小津」は三度の飯より悪行が好きなため、ことあるごとに主人公「私」をそそのかしては悪行にいそしむ。
なんとも非生産的な大学生らしい大学生のための作品である。
深夜アニメ放送枠・ノイタミナ
Animationを逆さに読んでnoitaminaというの由来。
「アニメの常識を覆したい」という意味が込められているそうな。
初めは『ハチミツとクローバー』をアニメ化するために作られた会社が、今では数々の名作アニメを放送する番組枠になりました。
このへんの詳しい話はノイタミナのWikipediaをチェック。
数々の名作を生みだしたアニメ会社
・東のエデン
・四畳半神話大系
・坂道のアポロン
・銀の匙
・ピンポン
・残響のテロル
・乱歩忌憚
・すべてがFになる
・舟を編む
・BANANA FISH
・約束のネバーランド
筆者が観たことのあるノイタミナ作品だけでもこれだけ。
非常に好きな作品が多いので、最近ではノイタミナで新しいアニメが放送されていれば「お、とりあえず観てみようかな」となります。
ちなみにわたしのいる北海道では見られない放送枠なので、dアニメストアに登録してます。
こういうとき有料チャンネルって便利。
原作小説・森見登美彦さん
森見登美彦さんの代表作
・太陽の塔
・四畳半神話大系
・夜は短し歩けよ乙女
・有頂天家族
・ペンギン・ハイウェイ
・聖なる怠け者の冒険
・夜行
数々の名作を生みだした小説家です。
主に京都が舞台・落語のように読みやすい小説
上記に挙げた『ペンギン・ハイウェイ』以外はすべて京都を舞台にした小説です。
ことあるごとにマシンガンのごとき多彩な言い回し。
聞きやすいのが落語だとすれば読みやすいのは森見登美彦さんの小説だと思います。
アニメーション・湯浅政明監督
湯浅監督の代表作品
テレビアニメ
・四畳半神話大系
・ピンポン THE ANIMATION
・映像研には手を出すな!(2020年1月5日~)
アニメーション映画
・マインドゲーム
・夜は短し歩けよ乙女
・夜明け告げるルーの歌
・きみと、波にのれたら
アニメーションでしかできないダイナミックな動きで有名な湯浅監督
有名なものだとクレヨンしんちゃん『ヘンダーランドの大冒険』の最後の鬼ごっこシーンがあります。
当時、湯浅監督は絵コンテ・設定デザイン・原画を担当されていました。
あの鬼ごっこシーンが印象的だと思っていましたが、まさか20年以上経った今でも自分の中に残るとは。
ほかの代表作でも独特の絵柄とアニメーションで作画されています。
最近では『夜明け告げるルーのうた』や『きみと、波にのれたら』が湯浅監督のオリジナルアニメとして最も強く特色が出ていると思います。
今ではアニメスタジオのサイエンスSARUを立ち上げて新しいアニメーションを作成中です。
2020年1月5日から放送される『映像研には手を出すな!』も楽しみです!
キャラクター原案・中村佑介さん
アジカンのジャケットや小説の表紙で有名
キャラクターの原案はアジアンカンフージェネレーションのCDジャケットで有名な中村佑介さん。
また、様々な小説の表紙イラストなどでも活躍しています。
書店などで見かけたことがある人も多いのではないでしょうか。
個人的に、『夜は短し歩けよ乙女』の表紙が好み。
主人公『私』のキャラデザは小林賢太郎と芥川龍之介がモデル
https://twitter.com/kazekissa/status/536018169316380672
主人公のデザインは、このブログの筆者が好きなラーメンズの小林賢太郎さんを元にしたのだとか。
このアニメは好きな要素が揃いすぎておる。
関連する作品
夜は短し歩けよ乙女
四畳半神話大系と同じ原作者・同じスタッフで制作されたアニメーション映画。
こちらも同じ京都で、自由奔放な『彼女』と片思いをこじらせた『私』の物語。(四畳半神話大系の『私』とは別人です)
四畳半神話大系でお馴染みの人たちも登場しています。ファンなら見ていて損はございませんよ。
ちなみに同時期に湯浅監督が制作したアニメ映画『夜明け告げるルーの歌』のキャラクターも出ております。
有頂天家族と有頂天家族2
「面白きことは良きことなり!」
(有頂天家族・下鴨矢三郎の台詞より抜粋)
こちらも原作が森見登美彦さん。
キャラクター原案は漫画『絶望先生』で有名な久米田康治さん。
京都が舞台の化け狸の物語。ちょっとジャズテイストで格好よく、狸と天狗の争いを描きます。
ペンギン・ハイウェイ
こちらも森見登美彦さん原作作品。作者が初めて『京都を舞台にしない』で作られた作品です。
少年アオヤマ君が街中に突然現れたペンギンの謎を追いもとめ、仲間と一緒に少しずつ解明していく物語。お姉さんがとても魅力的。
監督の石田祐康さんは昔、『フミコの告白』という動画で有名になったお方です。
当時はニコニコとかyoutubeですごい勢いで評価されてました。わたしもワックワクで何回も再生したものです。
関連する作品はdアニメストアで見放題
・四畳半神話大系
・夜は短し歩けよ乙女
・有頂天家族
・ペンギン・ハイウェイ
上記の作品はdアニメストアで月額400円で好きな時にアニメを観ることができます。
また、無料トライアルで31日間無料で試すことが可能です。
トライアル期間に解約しても料金は発生しません。
2019年になって森見登美彦さん原作作品が増えました。わたしはうれしい。
dアニメストアの登録の方法については下記の記事をご覧ください。

四畳半神話大系のまとめ
・四畳半神話大系は京都を舞台にした大学生の物語
・関連作品も総じて良い作品
・dアニメストアにて月額400円で視聴可能
わたしの一番好きなアニメ、四畳半神話大系。
この制作陣の関連するアニメは今後も追っていきたいと思います。